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"ローマ字" 表記和名

"ローマ字" 表記和名と、その表記ルールをご紹介します
 in English

ローマ字和名について

World Bird Indexでは、中村 進さんからご提供いただいた「ローマ字表記和名」を表示しています。

以下のローマ字表記則をご参照いただき、非カタカナ読解者に鳥の和名(発音)を紹介する場面などに、是非ご活用ください。

ローマ字表記則

このリストは、世界鳥類学会議(IOC)の世界の鳥類リスト(master_ioc_list)と世界の鳥名対応リスト(Multiling IOC)の日本語和名、日本鳥類目録改訂第8版リストを併合し、さらに新しい表記法で表記したローマ字和名を付け加えたものである。

現行のローマ字表記はヘボン式・訓令式のいずれも日本人向けに作られた表記なので、撥音(ん)、促音(っ)、伸ばす音(連母音や長音符「ー」で表す言葉)などの日本語独特の発音に関しては、英語圏の人はまともに発音できないという欠陥を持っている。そこで、PCで普通にタイプできる文字のみを使って、海外の研究者やバードウォッチャーができるだけ日本人と同じ発音で和名を発音できるように、日本人の発音にできるだけ近い発音で読める新しいローマ字の表記法を考案した。これらの表記の読み方は User's Manual シートに英文で示してあり、複数の英語圏の人によって日本語らしく発音できることを確認している。 表記は下記の新たに考案したものを除き、ヘボン式を基本とした。

  • 伸ばす音は現行のローマ字では母音の上に山型あるいは線を付けることになっているが、英語圏の人にはこれの意味が分からず、またPCでタイプできないという欠陥があるため、発音記号で母音を伸ばすときに用いられる「:」を採用した。
  • 連母音や長母音に関しては意味と発音を重視し、意味の区切れにならない連母音はaa,ii,uu,ee,oo,ou を a:,i:,u:,e:,o:,o: に、長音符(長音記号・音引き)は、ハイフンが伸ばす意味ではなく意味の区切れとして使われるため、連母音と同じ表記にした。
  • 促音(っ)は現行では子音を重ねる(例:だった Datta)表記法を使っているが、英語圏の人にはこのルールは無視されるので、新たな表記法(例:だった Da^ta)を考案し、「だ」と「た」の間に1拍置くことを意識できるようにした。
  • 撥音「ン」の次に母音やn、y、m、jが続くときは、音が続かないように間に「’」を入れた。また、母音が連続するが意味の区切れになるもの、例えば灰色(Haiiro)、オリイ(Orii)なども、音が続かないように間に「’」を入れた(Hai'iro Ori'i)。さらに、oo は違う発音で読まれる可能性が高いので、フトオ、ホソオなどは、oo → o'o とした。

この新しいローマ字表記を用いて和名表記を行ったが、さらに英名の表記を参考に、以下のルールを用いた。

  • 50音表にない次の仮名に関しては英語で似た発音になるよう、以下の表記に統一した。
    キェ(kie)、ジ・ヂ(ji)、ヅ(zu)、ツィ(tsui)、ティ(ti)、トゥ(tu)、ディ(di)、デュ(du)、ドゥ(du)、ファ(fa)、フィ(fi)、フェ(fe)、フォ(fo)、ウィ(wi)、ウェ(we)、ウォ(wo)、ヴィ(Vi)
  • 和名の中で意味の区切れになる部分は半角スペースで区切り、それぞれの先頭は大文字にした。
    (例:アメリカウズラシギ Amerika Uzura Shigi)。
  • 「形容詞+体の各部の名称または模様など」については、英名にならってハイフンで繋いだ。
    (例:キガシラ Ki-gashira、ズアオ Zu-ao、シロスジ Shiro-suji)。

全ての和名のローマ字表記はこのルールに従ったが、半角スペースやハイフンで切りすぎているので読み辛いかもしれない(例:メジロ Me-jiro、コガモ Ko-gamo)。ただ、こうしておけばそれぞれの意味の解説(辞書)(例:me = eye  jiro,shiro = White)を作ることが可能だと考えている。